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2024年9月19日木曜日

好きな指揮者の方が…

 

ウィーン放送交響楽団首席指揮者としてご活躍の

マリン・オルソップさんの演奏を聴きに

ミューズ・アークホールへ足を運んでまいりました。


マリン・オルソップさんのCDは持っているので

よく聴いているのですが、

ご自身が振っていらっしゃるのを拝見するのは初めてのため、

この日をとても楽しみにしていました。



まず、演奏が始まる前の

ウィーン放送交響楽団員の方たちの

チューニングしているご様子が印象的でした。

真っ先に舞台に登場したコンミスは終始ニコニコ。

チューニングも穏やかな雰囲気。

(この空気感、珍しいなぁ)

と思っていたところ、

指揮者のマリン・オルソップさんが登場して…


その理由がわかりました。


指揮台へ向かうそのお姿には、

優しく包み込むような穏やかなお人柄が表れていて、

これが、ウィーン放送交響楽団員の

笑顔の理由なんだなと。


1曲目は、マリン・オルソップさんが

好んで演奏をしているという

モンゴメリー作曲の『ストラム』。

草原、風、空気…を感じ、

まるで宮崎駿監督の映画を観ているような、

ぱぁっと視界が開けるような、

そんな音楽でした。

アメリカのトップアアーティストたちが

競うように演奏している理由がわかりました。


2曲目は、角野隼斗さんピアノ演奏の

モーツァルト作曲の『ピアノ協奏曲第26番 戴冠式』。

モーツァルトは、

この曲に関しては

カデンツァも左手部分に関しても

譜面に残していない箇所が多く、

ソリストにその裁量がかかっているこの曲。

どのような角野さんの演奏が聴けるのかと楽しみにしていました。

モーツァルトらしさもうまく残しつつ

角野さんらしい

ワクワク感が随所に現れたカデンツァで、

もう一度聴きたいと思わせる

素晴らしい演奏でした。


その次に演奏された

ベートーヴェン作曲の『交響曲第3番 英雄』は、

ブラボーの嵐。


その後、

聴衆の熱い拍手のアンコールに応えて演奏してくれた

ヨハンシュトラウスⅡの『シャンパン・ポルカ』。

こちらは、聴衆を巻き込む楽しい演出が盛り込まれていて、

演奏のすばらしさに感激して涙がこぼれつつも、

最後には大笑いしてしまいました。

会場が一体となったアンコール演奏後は、

スタンディングオーベーション。

となりの席の方々と

「素晴らしかったですね! 楽しかったですね!」

と、言い合ってしまうほどの

あたたかい雰囲気となりました。


マリン・オルソップさんのお人柄が、

ウィーン放送交響楽団員だけでなく

聴衆をも巻き込み、

みんなが笑顔になる

魔法をかけてくれたのだなぁ…

と。

今までに経験したことのない

あたたかみを感じさせるコンサートでした。


嬉しいことに

また、好きな指揮者の方が増えました。

マリン・オルソップさんの演奏、

また聴けますように!



2024年9月11日水曜日

「あわせると…たのしい」


昨日レッスンへ来てくれた

小学2年生のYちゃん。


かわいらしいお声で

ぽつりぽつりと

発してくれるYちゃんの言葉には

引き込まれるものがあり

耳を傾けるのが心地よいのです。


そんなYちゃんと

連弾曲の合わせをしてみたところ

「あわせると…たのしい」

にっこりわらって

言ってくれました。


リズムも

指使いも

音の動きも

独特な曲だっただけに、

お家での練習も

大変だったと思います。

ひとりで、

もくもくと練習を重ねて

プリモだけを弾いていた1週間。


そこに

レッスンの合わせでセコンドが加わって

豊かな響きとなり

完成した一曲になった…。

新しい曲に出会えたような感覚ですら

あったのかもしれません。


楽しさがわかるほど

弾きこんでいらしたYちゃんですので、

もちろん

合格とさせていただきました。


連弾、たのしいよね。

実は、レッスンで

生徒のみなさんと同じように

(もしかしたらみなさん以上に!)

楽しませていただいている

私なのです。

2024年9月8日日曜日

かけあがる足音、そして鼻歌…が聞こえます



当教室のレッスン室は

外階段を上がり玄関を入ってすぐの部屋になります。


そのため、

耳を澄ますと

生徒さんの

レッスン前と後の様子が

わかります。


レッスン前、

玄関までの外階段を

たたたっ!!

とかけあがる生徒さんの足音を聞いて

「レッスン、楽しみに来てくれたんだな」


レッスン後、

玄関で靴をはきながら

レッスンで弾いた曲を

鼻歌交じりで歌っているのを聞いて

「レッスン、楽しんでくれたんだな」


そんな生徒さんのご様子を感じることができた日は、

みなさんの顔を思い浮かべながら

いつも以上に時間をかけて

ピアノをきれいにしてから

レッスン室を後にします。


2024年9月4日水曜日

モーツァルトも演奏したアルテホーフ礼拝堂(音楽旅行記Ⅻ 最終回)

幼いころから各地を旅してきたモーツァルト。

ミュンヘンにも何度も足を運び、

モーツァルトにとってはゆかりのある場所です。 


そんなモーツァルトが訪れたことのある、

旧バイエルン王家の宮殿、

『レジデンツ』に行ってまいりました。

レジデンツ内のアンティクヴァリウム


『レジデンツ』内にある

こちらの『アルテホーフ礼拝堂』にて、

モーツァルトが演奏したと言われています。

現在も、コンサートが行われているそうです。

細部にまでこだわった美しい礼拝堂。

見ていて飽きることがありませんでした。

アルテホーフ礼拝堂




『レジデンツ』の一室である

『マクシミリアン・1世・ヨーゼフの音楽室』という部屋には、

ハープやピアノが置いてありました。

音楽好きな方だったのでしょう。

ちなみに、マクシミリアン・1世・ヨーゼフは、

オーストリア皇妃エリザベートの祖父にあたる方です。

マクシミリアン・1世・ヨーゼフの音楽室




音楽旅行記は、こちらで最終回とさせていただきます。

モーツァルトに始まり、

モーツァルトに終わった旅でした。

とても有意義な時間となりました。


2024年9月3日火曜日

グロッケンシュピール(Glockenspiel)(音楽旅行記Ⅺ)


ドイツ最大のグロッケンシュピールと名高い

ミュンヘン新市庁舎の

しかけ時計を見てきました。

聖ペーター教会から撮影した新市庁舎

グロッケンシュピール(Glockenspiel)とは、

ドイツ語で、

Glocken は「鐘」、

spielは「演奏」の意で、

鉄琴のことを指しています。


ミュンヘン新市庁舎しかけ時計は、

ドイツ歌曲の『ローレライ』の演奏で始まり、

その後、鐘の音が鳴り響き、

からくり人形たちがバイエルン大公結婚の祝祭の様子を演じます。

(この時に流れている曲名はわかりませんでした)


撮影してきましたので、

グロッケンシュピールの音色と

クラシカルな

からくり時計の動きをお楽しみください。

2024年9月2日月曜日

バイエルン伝統音楽をビアレストランにて(音楽旅行記Ⅹ)

ミュンヘンの観光名所ともなっている

ビアレストラン『ホーフブロイハウス』へ

行ってまいりました。




体育館ほどあるとも言われる広い店内には、

分厚い木の板でできた長い机といすが並んでいて、

基本的に相席。

「ここ、空いてますか?」

から始まるコミュニケーションが

心地よかったです。

こちらの看板のところに

ドイツやオーストリアの伝統的な音楽を演奏する

『オムパバンド』の方々がスタンバイ。


伝統衣装を着こなした『オムパバンド』のおじさまたちが、

陽気なバイエルン伝統曲を次から次へと演奏して、

楽しませてくれました。

2024年9月1日日曜日

聖母の被昇天祭って?!(音楽旅行記Ⅸ)

旅行最終日の前日である8月15日。

観光しつつ、お土産も買おうと意気込んで

アパートメントを出発しました。

 

でも、どうも街の様子がおかしい。

いつも開いていたお店というお店が

10時を過ぎても開店する様子を見せず

暗いままなのです。 


日曜日(ドイツでは日曜日はお店が休みになります)は、

こないだ終わって、今日は木曜日なのに

なんで?!どうして?!


グーグル先生にお尋ねしてみたところ…

「8月15日は

聖母の被昇天祭のため、

お店はお休みになる」

とのこと。


ドイツにおいては、

8月15日は、

立派な祝日だったのです。

(思い返してみると、前日の14日、

妙にスーパーでみなさん殺気立っていました。

食糧確保に必死だったからなのでしょう…)


気落ちしつつも

目的地であった

『聖ミヒャエル教会』に入ってみました。

 心が洗われるような空間に、

天国のような音楽が流れていました。

なんと、

『聖母の被昇天祭』のための

音楽ミサが行われていたのです。

カトリック音楽の中心地ともいわれるこの教会。

素晴らしい演奏でした。

豪華なパイプオルガンがありました


そして

主祭壇の横には

日本人にとってはとてもなじみ深い

 フランシスコザビエルの絵画がありました。


偶然にも、

この8月15日は、

ザビエルが鹿児島に上陸した

記念の日でもあったのです!


聖ミヒャエル教会のおかげで、

『聖母の被昇天祭』という日に

感謝し、

気持ちを切り替えることが出来ました。 



おまけ…

     

ノイシュバンシュタイン城の建設をした

ルートヴィッヒ2世が

聖ミヒャエル教会内の地下墓地に眠っているということで、

行きたかったのですが…

公開していなかったため、

今回は断念!