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2025年9月8日月曜日

夏休みの音楽自由研究⑧『ROYAL ACADEMY OF MUSIC MUSEUM Ⅵ トルコ行進曲のため』

 

こちらのピアノ

なにか…

不思議な感じがしませんか?


鍵盤の下を

よ~くご覧になってみてください

ペダルの数たるや!!!

いったい、いくつあると思いますか?

影も写ってしまったので少し見にくいのですが、

その数…

なんと6本!


通常のペダルの数が3本ですので、

倍の数のペダルがズラリ。

(ムカデに似ているかも…)

と、ちょっと思ってしまいました。



左から

1番目…アクションを横に動かし、3本中の2本の弦をたたくペダル

2番目…紙製の円筒を弦上におろし、低音域でブザー音のような効果を生み出すペダル

3番目…音が伸びて響き続ける、私たちが一般的にイメージするペダル

4番目…ハンマーと弦の間に二層のウール布を挿入し、ごく弱い音色にするペダル

5番目…ハンマーと弦との間に一層のウール布を挿入し、弱い音色にするペダル


そしていよいよ6番目!!!

こちらがこの度、ご紹介したかったペダルです!

世界最古の軍楽隊(トルコのイェニチェリ)の打楽器を模倣して作られており、

ベル、シンバル、ドラムで構成されているペダルなのです。

ピアノの中に楽器が入ってるなんて…発想がユニーク!


低音域弦の左端(屋根の付け根)に

ベルが付いているのを見つけました!


モーツァルトの『トルコ行進曲』を演奏するためのピアノが

存在するとは聞いていたのですが、

まさかロンドンで出会えるとは思っておらず、

大感激してしまいました!

この楽器は、ペダルの数だけでなく

装飾も凝っていて、

見ていて飽きませんでした。


今回、このピアノの音色を聴くことはかなわなかったのですが

想い続けていた楽器に出会えて

大満足。


さて…

こちらにて、

夏休みの音楽自由研究は

これでおしまいです。


夏休みである8月中にアップすべきところ

二学期にずれ込んでしまって…

宿題をきっちり仕上げて始業式に提出した

学生生徒のみなさんには顔向けできませんが ( ;∀;)


今回の夏の学びを

レッスンへ取り込んで

みなさまへお伝えしていきたいと思います。

2025年9月5日金曜日

夏休みの音楽自由研究⑦『ROYAL ACADEMY OF MUSIC MUSEUM Ⅴ 日本が与えた影響』

ブロードウッド社のピアノ
 

ショパンは1848年にイギリスを訪れた際のコンサートで

このブロードウッド社のピアノを愛用したそうです。

(実際に使用したピアノは

ROYAL ACADEMY OF MUSIC が所有しているのですが、

現在、ナショナルトラストへ貸し出されているそうです)


このピアノの内部をのぞいてみたところ、

見慣れない装飾がありました。

右手奥の黒と金のマーブル模様


まじまじと眺めていたら、

「この黒と金の漆で作られたマーブル模様は、

日本の影響を受けて装飾されたのですよ。」

と学芸員さんが教えてくださいました。


ショパンが活躍した時代、

日本が

ロンドンのピアノ製作に影響を与えていたなんて!!

なんだか、とても誇らしく思えました (*^-^*)


2025年9月4日木曜日

夏休みの音楽自由研究⑥『ROYAL ACADEMY OF MUSIC MUSEUM Ⅳ レッスン室のポストカード』

ウィリアム・ストダートのピアノ

 レッスン室に、

このポストカードを数年前から飾っているのですが…


こちらのピアノに、

鍵盤楽器のフロアで

やっと出会うことができました。


実は、このポストカードは

10年前に

ROYAL ACADEMY OF MUSICのショップで一目ぼれし

購入したものだったのです。

(現在、ショップは無いそうです)




ウィリアム・ストダートのこのピアノ。

8/31にブログでご紹介した、

ビアトリクス・ポターのおうちにあった

木製『スクエアピアノ』からは大きく前進し、

金属だけで

弦の張力を支える構造となっています。

なんと!ヨーロッパ初のグランドピアノなのです。

1820年に特許を取得したとか。

イギリスでの

ピアノの発展は、

移民の方の影響を大きく受けたそうです。


10年かけて、

やっと

このピアノの全ぼうを見て知ることができて

とても感慨深かったです。




この鍵盤楽器フロアは

見所満載で、

学芸員の方にも、ずいぶんお世話になりました。

鍵盤楽器の魅力をお伝えするブログは

まだ続きます…。

鍵盤楽器フロア入り口

2025年9月3日水曜日

夏休みの音楽自由研究⑤『ROYAL ACADEMY OF MUSIC MUSEUM Ⅲ パガニーニ』

 ヴァイオリンの名手として名高い方といえば…

パガニーニ!!


彼の肖像画が飾られていました。


パガニーニ(1782~1840年)は

イタリアのヴァイオリニストであり

作曲家でもありました。

超絶技巧でも有名で、

弦一本で演奏した…とか。

これは、その様子を描いた絵です。


そんな彼は、

1831年から1834年まで

毎年イギリスへ訪れていたそうです。

そのイギリスへ到着する直前の1831年4月17日に

パリでコンサートを行った

ポスターが飾られていました。


このポスターには、

曲名だけではなく、

パガニーニが興行収入の2/3を受け取り、

残りは慈善団体に寄付されたという記載もあり、

なんだか

ぐっと

パガニーニが身近に感じられました。


次のブログは…

いよいよ

待望の鍵盤楽器フロアへと進みます。


2025年9月2日火曜日

夏休みの音楽自由研究④『ROYAL ACADEMY OF MUSIC MUSEUM Ⅱ メンデルスゾーン自筆譜』

ROYAL ACADEMY OF MUSICの ミュージアムは、

弦楽器のフロアと

鍵盤楽器のフロアに分かれています。


リフトが工事中だったため、

館内案内の方に

弦楽器フロアの扉のところまで案内していただき、

「ご自由にどうぞ…」と

その方は、元の通路を戻っていかれました。

おそるおそる弦楽器フロアの扉を開けてみたところ、

…なんと入館者は、わたし一人だけでした。


入ってすぐ目に入ったのは、

メンデルスゾーン『真夏の夜の夢』の自筆譜!

『真夏の夜の夢』の自筆譜

メンデルスゾーンは、裕福な家庭に育ち、

幼い頃より高い教育を受け、

音楽だけでなく絵画の才能もありました。

とてもていねいに美しく仕上げられているこの楽譜。

彼の受けてきた教育の高さとお人柄、

そして美的感覚に優れている様が

表れているように感じました。


そして

このフロアには驚くべき名器がいくつも展示されていました。

アマティのヴァイオリン
 
ストラディバリのヴィオラ

これらの楽器の値段(数億、数十億?)を考えると、

係員もいないこのフロアに

私一人でいてよいのだろうかと

不安になってしまうほどでした。

(ほどなくして、カリフォルニアからいらしたという

ご夫婦が入ってきて、ホッとしました)


このフロアには

ヴァイオリン名手の方にまつわる展示物もありましたので、

次のブログにてご紹介させていただきたいと思います。

2025年9月1日月曜日

夏休みの音楽自由研究③『ROYAL ACADEMY OF MUSIC MUSEUM Ⅰ 入館!』

 

ROYAL ACADEMY OF MUSIC

ロンドンにある

ROYAL ACADEMY OF MUSIC(王立音楽院)へ

行ってきました。


この音楽院は、

1822年設立の英国最古の王立の音楽学校。

卒業生には、

合唱団指揮者のギャレス・マローンや

シンガーソングライターでピアニストのエルトン・ジョンなどがいて、

優秀な音楽家を多数輩出している学校です


なぜ、ROYAL ACADEMY OF MUSICへと向かったかというと…

夏の間、金曜日だけにオープンするミュージアムがあり、

その見学をするのが

今回、旅の目的の一つでもあったからです。


まず、館内に入って入館証をいただきました。


受付の先には

ステキな階段と

ショーケースの展示物があり、

気持ちが高まります。


館内案内の方が迎えに来てくださり、

いよいよ

展示室へ!

(次のブログへ続きます)



2025年8月31日日曜日

夏休みの音楽自由研究②『レ・ミゼラブル』鑑賞

 涼しかった湖水地方から

猛暑のロンドンへと戻り、

『レ・ミゼラブル』を

ソンドハイムシアターにて

鑑賞してきました。


劇場最寄り駅の地下鉄構内には

このような大きな看板があり、

鑑賞前から気持ちが高まります。




1918年に設立された『ソンドハイムシアター』は、

現在改装中。

足場が組まれていました。



中に入ると

重厚感漂うとても

クラシックな劇場でした。






オーケストラピット内の指揮者の頭や手が見えるほどの

前方の席を手配することができました。

オーケストラピット


全ての俳優の表情、息遣い、演技を

つぶさに見ることができました。

また、

舞台演出、照明効果も素晴らしく

その魅力に

すっかり引き込まれたミュージカル鑑賞となりました


そして最後は、

スタンディングオーベーションとブラボーの嵐。

過去一番と言っても過言ではないほどの

興奮と感動に包まれて、

会場を後にすることができました。

夏休みの音楽自由研究①『スクエアピアノ』

 

レッスン室に飾っています


長かった夏休みも今日で終わり…

という生徒さんも多いことと思います。


さて、私が過ごした夏休み、

訪れた先での

音楽に関係した話題にスポットを当てて

何回かに分けて

ブログにてお伝えさせていただきたいと思います。


♪♪♪


今回、教室の夏休みの期間を利用して

イギリスへ行ってきました。


イギリスと言っても

『湖水地方』という、イギリスでも

かなり北の方。

今年は、日本もヨーロッパも猛暑でしたが、

『湖水地方』に関しては、

ヒーターがないと朝晩は寒いくらい。

日本の3月、4月くらいの気温でした。



なぜ、そこを目指したかというと…

学生時代、英語の授業で

ピーターラビットの作者である

ビアトリクス・ポター(1866年~1943年)の生涯を読みました。

それ以来、

ポターの生き方、考え方、そして環境保護への取り組みにとても興味を持ち、

「いつか行きたい!」

と思い続けていたのです。

ポターの暮らした家



宿泊していたアパートメントから

バスとフェリーを乗り継ぎ、

ポターが1905年から住んでいた

ヒル・トップというところへ行って、

当時生活していた様子を見ることができました。


なんと、ポターのお家に入ってみたら…

ピアノが!

(このピアノは、1760年から1900年ごろまで

人気を博した

『スクエアピアノ』というものです。

舟の模型が置いてある

鍵盤奥の長方形ケース内に

弦が斜めに張られています。

この『スクエアピアノ』

皆さまなじみあるピアノへと、

この後、大きく変化していきます。)

スクエアピアノ


ねずみちゃんが!



学芸員さんに、

「ポターは、ピアノもお上手だったのですか?」

と聞いてみたのですが…

どうやら、その記録は残っていないようで、

「当時、高価であったこのピアノがあるのは、

裕福な家庭に育ったポターだからこそ

ロンドンから持ってくることができたのでしょう。」

とのことでした。


とても温かみのある

このポターのお家で、

どんな音で

どんな曲が演奏されていたのかしら…と

想像するだけでドキドキしてしまいました。


音楽に関する話はここでおしまいですが、

せっかくですので、

ピーターラビットの絵本に出てくる場面が

ヒルトップにて

大切に保持されていましたので、

すこしだけご紹介しておきますね。




2025年8月7日木曜日

夏休みのお知らせ

 


本日8/7(木)から8/20(水)まで

夏休みをいただきます。



生徒のみなさま…

どうぞ

よい時間をお過ごしください。



21日以降のレッスンでお会いできることを

楽しみにしていますね。







2025年7月25日金曜日

発表会が終わりました!!

 

7月21日(海の日)

狛江エプタザールにて

発表会が無事終了いたしました

今回の発表会終演後、

「楽しかった」

という感情がわいてきました。


実は

今ままでは

発表会が終わってホッとする感情の方が先に立ち、

「楽しかった」

と思える余裕がなかったのですが…


なぜか今年の感情は

「楽しかった」

でした。


発表会が終わって早4日。

残務もほぼ終わり、

あとは

集合写真をフォトフレームへ入れるだけとなりました


「楽しかった」発表会が

本当に終わってしまうんだなぁ…と

ちょっぴり寂しさを感じています。


先ほど

生徒さんたちのがんばっていたご様子を思い出しながら、

『いのうえピアノ教室』をスタートして

いったい何回発表会をしたのか振り返ってみたくなり、

発表会用ファイルを開いてみました。


過去のプログラムが

19枚出てきました。


あら…

ということは…


次が

ちょっと「楽しみ」になってきました。