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2024年8月30日金曜日

Bauer&Hieberへ!(音楽旅行記Ⅷ)

オーストリアのザルツブルクから、
列車に乗って
お隣の国ドイツのミュンヘンへ戻ってきました。


ザルツブルク中央駅

ザルツブルクからミュンヘンへ向かう列車

ミュンヘン中央駅

今回の旅は
ミュンヘン→ザルツブルク→ミュンヘン
と、EU圏内を列車で移動した旅でした。



訪れた国々で楽器店へ行くのが好きな私。
今回は、ミュンヘンで100年以上の歴史のある
『Bauer&Hieber』へ行ってきました。



お店に入ろうとしたら、青いワゴンが!
お値打ち価格の楽譜がたくさん入っていたのですが…
声楽系の楽譜が多く…
今の私には、ちょっとご縁のない楽譜でした。


この歴史ある『Bauer&Hieber』は、
インスタもフォローしているほどの
あこがれのお店。


そんな『Bauer&Hieber』で買って帰りたい!と
考えていたのは、連弾譜。


入口すぐの階段を下りて
地下のピアノ楽譜売り場へ行くと、
スタッフさん
とても忙しそう。


まずは、自分で探してみようと、
棚を見て、あれこれ楽譜を引っ張り出してみるものの、
なかなかお目当てに出会うことが出来ず…。
手が空いたように見えた女性スタッフさんに
「日本で、ピアノを教える仕事をしているのですが、
生徒さんに喜んでもらえるような
連弾楽譜はありますか?」
とお尋ねしてみたところ、
なんと…
かれこれ一時間近く、
私に付き合って楽譜を探してくれました。


ドイツでピアノを始めたばかりの子供が使う連弾譜から始まり、
クラシック王道の連弾譜、
そして、笑いながら「これは日本のね!」
と言いながら、なんと『ジブリ』の連弾譜まで出してくれました。


それでも、なかなか納得いくものが見つからず
「ジャズの連弾譜はある?」
と、尋ねてみたら
「あるある!」
と、いくつか出してくれた中にあったのが
こちらの楽譜。

ジャズの前進のラグタイム。
大好きなスコット・ジョプリン!
日本で出版されたアレンジ簡易版の楽譜は持っているけれど、
これは、持っていない!
こちらに決めて、会計が済むと…
そのスタッフさん、
日本語で
「アリガトーゴザーイマシター」
と言ってくださいました。
なんてホスピタリティ溢れるスタッフさん。
楽譜探しをスタッフの方と
こんなにも楽しめたのは、初めての経験でした。


2024年8月29日木曜日

モーツァルトの姉、ナンネルの眠る場所(音楽旅行記Ⅶ)

 弟のモーツァルト同様、

音楽的才能にあふれていた

マリア・アンナ・モーツァルト…通称ナンネル。


彼女のお墓があるということで

聖ペーター教会の墓地へ行ってみました。


女性であるということだけで、

その才能を開花させることを

あきらめざるを得なかったナンネル。

きっと、お墓も小さく、

見つけられないだろうと

勝手に思い込んで

小さなお墓を一つ一つ見て回ったのですが、

見つからず…。


あきらめて、

カタコンベ入り口で

お花に水を上げていたスタッフの方に

所在を聞いてみたところ、

「これこれ!」

と。


ぇえっ?! こんなに大きいの?!


墓碑銘を見てみると、

確かに

1751年7月30日に生まれ

1829年10月29日に亡くなった

『Marianne』のお名前が!


そしてもっとびっくりしたのは、

その下に、

ハイドンの弟

ミヒャエル・ハイドンの名前が!


どういった経緯で、

お二人が同じところに埋葬されているのか、

スタッフの方に聞かなかったことが悔やまれました。


でも、

あのナンネルが

こんなに立派なお墓に葬られていることを

とてもうれしく思いながら

墓地を後にした

ザルツブルク滞在最終日でした。


カタコンベから眺めた景色

2024年8月28日水曜日

ザルツブルクで食べてみたかったスイーツ!(音楽旅行記Ⅵ)

 ザルツブルクで食べて

印象的だったものがいくつかあるのですが…


その中で、

モーツァルトに関係したスイーツを

ご紹介いたします。


学生時代、

ザルツブルクへ行った際、

お土産で買って帰った

金色の包装紙で包まれたミラベル社のモーツァルトクーゲル。

ミラベル社のモーツァルトクーゲル


こちらが、オリジナルのものだとばかり思っていたのですが、

実は、

ザルツブルクの菓子職人のフュルストさんが

1890年に作ったものが元祖だと知り、

今回、フュルストのモーツァルトクーゲルを

是が非でも食べてみたく

足を運んでみました。

カフェ・フュルスト


フュルストさんが

モーツァルトクーゲルを作った時の目標は、

「平たい場所のない、完璧な球形をしたチョコレート」

だったそうです。

そして今なお、

その生産工程は当時と変わっていないとのこと。

青で印字された白い紙袋に入れてくれました



ミラベル社のものとは異なり、

銀の包み紙に

青でモーツァルトの横顔が描かれています。


伝統的な製法の、

しかも手作業でていねいに作られた

モーツァルトクーゲル。

一つ一つ手作りのためか

ややいびつな球形でしたが

それがまた愛おしく感じられました。

たいせつに、

おいしくいただき、

満たされた気持ちでお店を後にしました。


2024年8月26日月曜日

カラヤンの生家(音楽旅行記Ⅴ)



世界的名指揮者として名をはせ、
ザルツブルク音楽祭の芸術監督も務めた、
カラヤンの生家を見ることが出来ました。



お庭には銅像が、
壁にはプレートが掲げられていました。






おまけⅠ…
近くを流れる
ザルツァッハ川の欄干には
たくさんの南京錠がかけられていました。



 

















おまけⅡ…
カラヤン生家のご近所のホテルザッハーにて、
本場のザッハトルテをいただきました。



2024年8月24日土曜日

ザルツブルク音楽祭Ⅱ(音楽旅行記Ⅳ)


ステージを見て目を疑ってしまいました。


ピアノは、スタインウェイ。

でも、椅子は…

「え? パイプ椅子?

楽屋から持ってきたの?

調律師さんの忘れ物?」



 …ところが…

ヴォロドスさんは、

こちらの椅子に座って演奏を始めたのです。


きっと、いろいろ試された結果、

この椅子が一番しっくりきて、

演奏しやすいと

落ち着いたのでしょうね。


さて、プログラムは…

シューベルト作曲:ピアノソナタイ短調 D.845
シューマン作曲:デイヴィッドバンドラーの踊り Op.6
リスト作曲:ハンガリー狂詩曲イ短調(ヴォロドス バージョン)

という内容でした。


この度はじめて耳にしたヴォロドスさんの演奏。

どうしてそんなに繊細な弱音を

この楽器で出せるのか…というほど、

P(ピアノ)やPP(ピアニッシモ)の音が

優しく、穏やかで、まろやかで…

美しかったです。


プログラム最後の

ヴォロドスさんがアレンジした

『ハンガリー狂詩曲イ短調』は、

ものすごかったです。

素晴らしい…を通り越しての、

ものすごい…でした。


人間の技とは思えない、

手の動きが見えないほどの超絶技巧。

思わず身を乗り出して、

全てを見逃すまいと

見て…聴いてしまいました。


全プログラムの演奏が終わった後は、

観客総立ちのスタンディングオーベーション。

観客全員で次第に拍手をそろえていき、

ヴォロドスさんは

それに応えて、

なんと…!

アンコールを4曲も弾いてくださいました。


その中の1曲、

シューベルトの『楽興の時 第3番』は

ヴォロドスさんの解釈にびっくり。

楽譜から、シューベルトのその想いをすくい上げたのか!!

と、目からうろこでした。

(帰国してから、自分でも弾きなおしてみました)



「日本に、もしヴォロドスさんが来てくださったら

ぜひ聴きに行きたいね」

話しながらホールを後にした

素晴らしいコンサートでした。


そんなヴォロドスさんの演奏動画を見つけました。

もし、よろしければ

ご覧になってみてください。



2024年8月23日金曜日

ザルツブルク音楽祭Ⅰ(音楽旅行記Ⅲ)


 ザルツブルクで毎年夏に行われるザルツブルク音楽祭。

世界のトップ奏者たちが集う音楽会です。


そんなすばらしい音楽祭を一度は体験してみたい!

と思い、

昨年末、チケットを手配しました。


魅力的なコンサートばかりで悩んだのですが、

ロシアのピアニストである

アルカディ・ヴォロドスさんのコンサートチケットを購入


そして…

待ちに待った演奏会当日の8月13日。

観光を早々に切り上げ、

着替えを済ませて、

モーツァルテルム大学の大ホールへと向かいました。



日本でも、演奏会には

みなさん、おしゃれをして足を運びますが…

ザルツブルク音楽祭は、

レッドカーペットを歩いている俳優?!

演奏者?!

と思わせるような

ゴージャスなドレスやスーツををお召しになっている方もいらして、

ゲストのファッションを見ているだけでも

楽しかったです。



 

入口すぐのところに
モーツァルトの彫像がありました。
でも、よく知っているお顔とはちょっと違っていて…
最初はだれだか、わかりませんでした (^_^;)


開場してすぐの様子です。

チケットは早々に売り切れていて、満席でした。

 

 木製のシンプルなつくりの椅子ですが

体にフィットして、座り心地が良かったです。

 


     

音響面はもちろんですが

それだけではなく、

華やかさも兼ね備えた優雅で美しい素晴らしいホールでした。


800席ほどの座席を有するこちらのホール、

ピアノのコンサートには

ちょうどよい大きさでした。



お伝えしたいことがたくさんあるので、

次のブログに続きます…

2024年8月22日木曜日

モーツァルトとカラヤンにゆかりのある大聖堂(音楽旅行記Ⅱ)

 モーツァルトが洗礼を受け、

オルガン奏者も務めたザルツブルク大聖堂。

実は、

世界的指揮者のカラヤンの葬儀が行われたのも

この大聖堂なのです。


この主祭壇上の巨大な円天井から降り注ぐ光、
清らかな気持ちになる吸い込まれるような美しさでした。





たくさんのパイプオルガンがありました。
モーツァルトは、どこで演奏してたのかなぁ…
なんて考えながら
見学をしました。



こちらは、そのモーツァルトが
洗礼を受けた
洗礼盤です。

蓋には、このような
模様が描かれていました。

洗礼盤の足には、
こんなかわいらしい動物が…。
きっと、守ってくれているのでしょう。


そして…
大聖堂入口の目の前には、
この度、このような
特設会場が作られていました。

こちらは、ザルツブルクの夏の風物詩である、
ザルツブルク音楽祭の会場の一つとして
使われています。
今年の音楽祭は、
7月19日~8月31日まで。
街を挙げての盛り上がりを見せているザルツブルクです!!

2024年8月21日水曜日

モーツァルトのお家へ(音楽旅行記Ⅰ)

夏休みを利用し
オーストリアのザルツブルクへ
行ってまいりました。

ザルツブルグに到着し
真っ先に行ったところは…


こちら、
モーツァルトの生まれた家です。

生まれてから17年間ほど
ここを居住地としていたようですが、
旅に出ることが多かったモーツァルト…
実際に住んだのは
わずか7歳までともいわれています。


こざっぱりしている
キッチン。
どんなお料理が作られていたのでしょう。



モーツァルトが幼少期、実際に使用した
かわいらしいサイズのヴァイオリン。
(写真ではその大きさがちょっとわかりづらいですね。)


こちらは、
モーツァルトの直筆譜
K.V.287

どんな曲か聴いてみたい方は…
こちらをどうぞ↓

Mozart Divertimento No. 15 in B-flat major, K.287 Vienna Chamber Ensemble 


モーツァルトのお家の窓から
ゲトライデガッセという
とてもにぎわっている通りを見てみました。
モーツァルトと同じ視点で
眺めているなんて
なんとも不思議な気分でした。


よーく見ると
左奥に
日本でもよく見る
あの緑色の人魚の看板が!!!


…後日、こちらのスタバへ行ってみましたが
大盛況で
混雑していたため
断念しました。




今回
とても良い音楽体験ができた旅行でした。
数回に分けて
お伝えさせていただきたいと思います。